5群6枚のレトロフォーカスレンズです。最短0.8m、アンジェニューの中では最もポピュラーなレンズでしょう。1950年〜1968年まで製造れています。アンジェニューのスチルカメラのレンズの中では一番多く数を製造したと思います。エキサクタ、M42 プラクチナ レクタフレックス ライカ RFコンタックスなどのレンズとして作られています。大まかには5つの鏡胴のバージョンを持っています。
Angenieuxの Type Rは、広角レトロフォーカスと呼ばれる技術を35mmスチルカメラの分野に初めて持ち込んだレンズです。
特に1眼レフでは超広角は後玉が出っ張るためミラーにあたりミラーアップして撮影しなければならないレンズが多かった。
そこで、後玉のミラー干渉を回避できるレンズとして世の中に生まれたのがレトロフォーカスレンズです。
Angenieuxは、このレトロフォーカスレンズを1950年設計し世界で初めて広角レンズ(35mm/F2.5)を市販化しました。
その後レトロフォーカスレンズは、1952年カールツァイス・イエナがFLEKTOGON 35mm/F2.8を発売しています。
描写は、ノスタルジックな描写と呼ばれますが、私はアンジェニューの中ではこのR135mmとS150mmF1.8、Y190mmF2.5が一番まともな写りをするレンズだと思います。レンズの選び方は銅鏡の中が真黒になっているレンズの方が写りは良いです。白く気泡が出ているレンズは内面反射をしフレアをより多く出します。レンズの数字的な性能を見ると他のレンズよりも劣っているところは多々ありますが、このレンズにしか表現できない描写が得られ数値では見れない侘び寂びの世界に誘ってくれます。
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